このブログを検索

2023年11月29日水曜日

デザイン変更のお知らせ

ブログデザイン変更に関して

bloggerのアップデートに伴い、正式サポートされたwebpのサポート、遅延読み込みを有効にしました。これによりクッソ重たかったページがやや快適になります。
また、ページ全体をオレンジ色主体のデザインで運用しておりましたが、なんとなくトロそうに見えるのと闘魂込めたりけつなあな確定するつもりはないため、変更しました。
ページレイアウトに関してもいい感じに調整する予定です。


TEAM GX2を買ってみた

なんとなく工房でセールだった256GBのSSDを買ってきたので、色々検証してみようと思います。
以前から怪しい感じのフラッシュを使ってイヤな感じがしているあのTeamブランドなので、収穫がありそうですね。

ファーストインプレッション



モデルはTeam GroupのGX2 256GBモデルで、型番はT253X2256G0C101。
以前はブリスターでしたが、環境配慮のためか箱とトレーになりました。正直ブリスターって開けづらいんでありがたいですね。筐体はプラスチックですが、シールが厚いのか少しずっしりとした質感があります。
手元のCFD CG4VXと見比べてみましたが、筐体構造が違ったのでphison系ではなさそうです。

ベンチマーク

とりあえず愛機に接続、ベンチを取ります。
マシンはRyzen 5800x3d,X570 Unify,DDR4-3200 64GB,RTX 2060て感じです。

CrystalDiskMark 1GB デフォルト

現実性能

おお、X570でもシーケンシャルが意外と速いです。
ランダムアクセスは遅めでレイテンシも結構あるので、DRAMはないでしょう。いまどきDRAMレスばっかだし。。。

分解

シーケンシャルは高性能でしたが、どんなコントローラやフラッシュを採用しているでしょうか。ばらしてみます。
なお、筐体はプラはめ込み構造のようで、手でグリグリしたところ簡単にツメが外れました。
 

白片と思わしき謎フラッシュメモリにYeestorコンでした。なんか保証シールズレてるし適当っすね。Goldenfir以来二度目の登場ですが、新興の中華コントローラです。Team Groupも部品仕様をコロコロとサイレント変更するようですね。クソッタレ。
中華製品だとはんだをケチってフラッシュが1個しか載ってないことも多いのですが、ちゃんと2個実装されているのでスピードが出ているあたりは評価できます。ただ、Yeestorは中国のサイトでも故障しやすいとか酷評されており、フラッシュも相まって信頼性はだいぶ怪しいですが…

解析

謎のフラッシュメモリがどこのダイを採用しているのか確認してみましょう。
 

Hynix 176layer TLCでした。前述の中華SSD GoldenfirもHynixダイを使用していたので、ちょうど兄弟分という感じでしょうか。
比較的新しいコンポーネントなんでランダムアクセスがもうちょい速くてもいいんですが、コントローラ側の制約もあり性能が活きていません。最近のSATA SSDはDRAMレスばっかりでもうオワコンである、安かろう悪かろう一直線という認識を一層確固たるものとさせるそんな一台でした。

2023年10月10日火曜日

プライム感謝祭セール ストレージウォッチリスト 2023

相変わらず記事を使いまわしてオススメのセール対象になりそうなストレージ製品をまとめておきました。

今年はコロナ需要明けのメモリ価格がついに底をつき、だんだん価格が上向きになってきています。買うなら今…かも?

この記事はAmazon プライム感謝祭の宣伝となっております。

2023年7月19日水曜日

自作pcの故障切り分け手順書

全部セルフサービス

自作PCは自分のコダワリで主体的に改良していくものです。とにかく千差万別なパーツを使う以上、自力で作った部分は責任もって自力で直すのが大鉄則。みんなも作ってみようとかほざいてる自作Youtuberと同じ構成なら、ソイツに聞く。そういうのが全然わからないなら、素直にG-gearでも買う。先輩に聞けば全部答えが返ってくるとか思ってんじゃねえぞ。



○すぞ~!

とはいえズブの素人が自作しているらしいことは知れたので、ここに故障例と原因究明の手順をテキストで提示しておく。もちろんすべてのケーブルを差しなおすのも忘れずに

CPU 故障例:メモリ速度が尋常じゃなく遅くなる、起動しない

GPU 画面出力の異常、信号が出ない、異臭

MB 電源が入らなくなる、異臭、UEFIがメチャメチャに化ける

PSU 突然の電源断、異音、異臭、電源が入らない

DRAM UEFI起動しない、memtestやOCCTでエラーが検出される

SSD OSブートしない、デバイス認識されないなど

冷却系 (クロックが低くなって)めちゃくちゃ重たくなる、ポンプが動いていない、ポンプをMAXにしても冷えなくなった

ソフト系 フリーズする、特定のソフトと併用できない、謎エラーが出る

あとはマザボについているLEDや7セグを参考にするのも良いだろう。ただし、たまに無関係な判定になることもある。それから基本的に爆発したり、発煙したパーツはもう動かしてはならない。早急に替えパーツを用意してから他のパーツの被害状況をチェックしよう。


切り分け方の原則としては、全リセットしたまっさらな状態からワンステップずつトラブルが起きたときの構成に近づけていく。できれば2のあたりでSSDもDRAMも一本ずつ増やしていくのが望ましい。

1. 電源を入れ、CMOSリセットして起動できるかチェックする

2. 起動が問題なければ、接続した機器がUEFIから見えているかチェック

3. 認識が問題なければセーフモードでWindowsを立ち上げる/memtestを立ち上げる

3. セーフモードでなくてもWindowsを立ち上げられるかチェックする
4. Windowsが立ち上がったら、OCなど異常発生前の設定を一個ずつ適用しながらOCCT,Cinebenchを使って負荷テストをする

もちろん故障じゃなくて相性問題でトラブルが起きることもある。新しいパーツ、特にOCメモリなんかを買ってきて組み付ける場合も同じ手順を踏み、最後まで異常が発生しなければ普段の運用に組み込んでいいだろう。心配な時はパーツ交換保証などが役に立つ。

それから、ソフトウェアが原因でトラブルが発生している場合、なかなか原因が切り分けられないことがある。使い慣れた環境をすべて吹っ飛ばすのもイヤだろうから、いわばスペアタイヤがあると便利だ。

2.5 SATA SSDに最低限のドライバとソフトだけ突っ込んだ検証環境を作っておく。SATAケーブル,電源ケーブルを挿せばいい。M.2だとマザボにアクセスしたうえで、小さなネジやヒートシンク、GPUの取り外しを伴い面倒くさい。特に信頼性の高い大手のSSDを採用するのはマストだろう。いざという時にデータが飛んでいては意味がない。


もちろん最小構成というのはドライバーとWindows、OCCTくらいのことで、steamとかRGBソフトぶちこむとかは言語道断である。特にメーカー付属のRGBソフト、ファンコントローラソフトはお行儀悪いものが多い(個人体感)ので、日頃から基本的にUEFIから設定してやるよう心がけたほうがよい。

2023年2月28日火曜日

SM2264がようやく流通していたので買ってみた件

SM2264といえば、2020年の発表当時PHISON E18とSamsung 980 PROに続く7GB/s級のGen4 SSDコントローラとして注目されていた。しかし、採用製品がなかなか登場せず、また同時期に登場したInnogrit IG5236の性能が良好であったこともあり話題性は薄れていた。

そしてどうやら2021年の半導体不足にド派手に巻き込まれていたようで、発表から丸2年経った2022年秋からようやく2264コンを搭載するSSDがトランセンドとADATAから発売されていた。それが次の2シリーズである

・Transcend MTE250シリーズ

MTE250SとMTE250Hの2種類、ヒートシンクサイズ違いで両面実装である。

1TB/2TB

1 TB最大 Read 7,200/Write 6,200 MB/s  4kRead 530,000/ 4kWrite 420,000 IOPS 1480 TBW

2TB最大 7,100/6,500 MB/s 530,000/420,000 IOPS 2960TBW


すさまじいTBWの一方で4k randomが控えめに設定されているのが特徴的。この時点でなんとなくBiCS系統の雰囲気はする。


・ADATA LEGEND 960シリーズ

LEGEND 960とLEGEND 960 MAXの2種類、こちらもヒートシンクのサイズ違い、両面実装

1TB/2TB/4TB

1TB Read 7,400/Write 6,000MB/s 4kRead 730k/4kWrite 610kIOPS 780TBW

2TB 7,400/6,800MB/s 750k 630kIOPS 1,560TBW

4TB 7,400/6,800MB/s 700k 550kIOPS 3,120TBW


こちらはTBWが控えめで4k randomも高速だが、1000kには届かないので惜しい。実際にはカタログスペック以上の性能を発揮しているレビューがよく見られるため、カタログスペックは余裕を持たせているのではないだろうか。少なくとも初期ロットはB47Rらしくレビューを見る限りなかなかいい性能である。ADATAはよく部品をサイレント変更してくるのでその示唆ではないかとか酷い謂われようもされている。

最初は後者を手に入れる予定だったが、初価が高価だったこともあり前者のMTE250Sを入手した。

パッケージ

MTE250Sは、アルミと思わしき薄型のヒートシンク(シート)が採用されたモデルになっている。250HはPS5向けのヒートシンク一体モデルになっている。マザーボードのヒートシンクを使用するのであればこちらのほうが都合がよいだろう。


ドライブ本体にはTranscend自封片が両面に2個ずつ実装されており、「41-6440-D04DT」という型番だった。よくわからないので挨拶代わりにツールを使用して解析したところ、未対応のため盛大にバグりながら出力された。Bufferlessとなっているが、DDR4メモリらしきものが搭載されており、データシート上も合致するためこれは誤判定である。

BiCS5ダイと判定された

結果は案の定、BiCSと判定された。メモリチップが1面につき2つしか乗らないためかBiCS5の1024Gbitダイを採用したようである。1024Gbitダイを採用したドライブを見たことがなかったのでちょっと感激した。
もちろん、実際に封止を開封したわけではないので誤っている可能性もゼロではないことに留意してほしい。

続いてCDM計測した。

CrystalDiskMark(Ryzen環境)

この測定はCPUレーンで実行したが、やはりランダムアクセスは速くない。特に4kq1で59MB/sという値は…けっこう遅めである。とはいえシーケンシャルは十分高速で廉価なので、PS5なんかにはちょうどいいのではないだろうか。それからFF15 shadowbringers ベンチマークでは8.555sと実用上は意外に速い。

連続書き込み

クリエイターワークロードを想定した連続書き込みでは、300GB程度のSLCキャッシュが切れると640MB/s前後まで低速化した。マジかよ。確認したが発熱も控えめだったためオーバーヒートではないと思われる。クリエイター用途よりかはゲーム用ドライブと割りきったほうがいいだろう。

結論

BiCSとの組み合わせでもSMIコン特有の素早いロード性能は健在であった。全体的にスピードがやや遅いのが気になるが、優れた耐久性は評価できるだろう。PS5の増設ドライブや、頻繁にデータ更新のあるオンラインゲームのインストール先、キャッシュドライブといった用途にうってつけだろう。
肝心のSM2264コンに関してだが、読み込みの速さは健在であり発熱も控えめで非常に使い勝手がよいものの、出遅れて他社より存在感が薄くなってしまったのが残念である。せめてIG5236より早く出ていればよかったのだが、枯れた半導体プロセスを使用する関係で半導体不足に巻き込まれてしまったことが悔やまれる。筆者の検証環境は残念ながらGen4で二の足を踏む予定であるが、Gen5世代の活躍に期待したい。