このブログを検索

2020年1月15日水曜日

2020年版 SSDコントローラ早見

単発企画

2020年版 SSDコントローラ早見

うんちく。

SiliconMotion(SMI)

 ・crucial,Intel(カスタマイズらしい),Plextor,Transcend(カスタマイズ?),ADATA,ESSENCORE,Lexar,HP,BIOSTAR,Team,Patriot,King系,その他中華
DRAMレスエントリーからハイエンド(NVMe)まで幅広くコントローラを手掛けており、非常に採用例が多い人気のコントローラメーカー。中国ではコントローラだけ搭載された黒いリファレンス基板(?)が流通しているので、一部のメーカーが素性不明のノーブランドメモリと組み合わせて製品化している。そうしたものは品質が劣悪だったりするので、格安品には注意。

SM〇〇→Normal model
SM〇〇EN→Normal(Power up?) model
SM〇〇XT→DRAMless model

PHISON 

 ・CFD,Corsair,Seagate,Kingston,GreenHouse,SiliconPowerなど,2020年3月現在でのコンシューマー向けPCIe4.0SSDすべて。キオクシアSSDにはここのコントローラーのカスタム品が搭載されている。
世界初のPCIe4.0対応SSDコントローラを手掛けた会社。普段はエントリーモデル向けのDRAMレスSSDをよく手掛けているほか、HIDISCなどの格安microSDもここが作っている。キオクシア(東芝メモリ)と資本関係があり、仲もいい。
マイナーブランドの製品では、異なるブランドで内部の部品、ファームウェア、基板から全く同一なこともよくあるので、宗教上の理由さえなければ基本的に一番安いブランドを買うとコスパ良く済むだろう。
一方でPHISONのSSDに備わるデータ圧縮機能で、0fillだとベンチマークスコアだけ高かったり、シーケンシャル以外の性能がそこまで良くなかったり、解凍のためにレイテンシがやや大きいというデメリットもある。また、必ずといっていいほどメーカー刻印のないメモリ(東芝製とされていたりするが、東芝の純正刻印はない。)が搭載されており、他社と比べてTBWが2倍以上と異様に高いことも多い。管理人は個人的に信頼していない。

Samsung

 ・Samsung
言わずと知れた韓国の大企業。世界シェアナンバーワンのNANDメモリメーカーでもある。一貫して自社製コントローラを採用しており、自社製3D-NAND(3D-VNAND)と自社製DRAMを合わせ、品質が優れたSSDを製造している。ベンチマークでの性能は劣ることもあるが、高負荷時やレイテンシに強いので、実用性能が高い。ちなみにコントローラアーキテクチャはARM系。他社を追従させない分、お値段は高め。

Maxiotek (JMicron)

 ・ADATA 他中華SSD
大昔にDRAMレスSSDでプチフリ地獄をやらかした会社。安いし今はなんともないらしいが、先の件があるので採用例も少なく、マニアにはあまりいい顔はされない。

Realtek 

 ・ADATA 他中華SSD
オーディオやLANで有名なカニさん。SSD業界に参入したのは2016年とかなりの新参者なのに、目覚ましい急成長で他社に追従している。ADATAの新製品によく採用されているようだ。:CrabRave:

Marvell

 ・SanDisk,WD,Plextor,Micron,Kingston,一部中華SSD
2015年まではハイエンドモデルによく見かけるコントローラだったが、近年では4ch品がSMIに負けてSanDisk(WD)のUltra3D,WD Blue3DやPlextorのNVMe SSD、Micronの業務用などに細々と採用されているくらい。基本性能はSMIに負けず劣らずで、若干Marvellの方が負荷に強いがおそらくSMIの方が廉価なのだろう。2ch接続の廉価なコントローラはKingstonや中華系が採用している。

WD

 ・WD
WD Black SN750で初登場した、WD謹製のオリジナルNVMeコントローラ。こちらもベンチマーク番長ではないが、SLCキャッシュが切れても性能を維持させられるなど安定性、実用性に重点を置いてチューニングされているのが特徴。SN550とかはDRAMless。アーキテクチャはSamsungとは対照的にRISC-Vを採用している。

Intel 

 ・Intel
主に業務用とOptane SSD。以前は同社のハイエンドSSDにも採用されていたものの、コンシューマー向けはSandforce、のちにSiliconMotionに地位を譲っている。



現在全く見かけなくなった人たち

Sandforce

 ・ 一時期のIntelやADATA、OCZ、Kingstonが採用していたものの2014年にSeagateに買収されてから市場から消えた。なお現在のSeagate製SSDはPHISONコントローラを採用しているため消滅したと思われる。このコントローラを採用したSSDを使い込むと低速化する嫌がらせをしてくるため、PHISONなどに割と早く置き換わられてしまったのかもしれない。

Indilinx

 ・OCZに買収されたが、そのOCZも東芝に買収された。当のキオクシア(東芝)は現在、PHISONカスタムコントローラを採用したモデルを販売しているため、消滅?

Link_A_Media Devices

 ・期待の新人ともてはやされたものの、割と早い段階でSKHynixに買収された。一応、今もHynix純正SSDはここの系列のコントローラらしいが、2020年初頭ではアメリカ市場のみ流通。日本では過去の製品以外はOEM向けしか流通していない。代わりに日本国内で流通しているサブブランド、ESSENCORE KLEVVではSiliconMotionやPHISONを採用している。