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2025年12月29日月曜日

2025総括

2025年は激動の一年であった

お前今年何も書いてないだろって?いやいや忙しかったから勘弁してよ
2025年前半はDRAM価格、フラッシュ価格も安く、2023程のイカれプライスではないものの買い込んでいたものだが、一転して秋からはサーバー需要で高騰、GPUやPCの値段にまで波及する事態となった。また同じタイミングで米国Micronのコンシューマーブランド、Crucialの終了も発表された。見返せば前回の記事でMX500の生産終了について触れていたが、これからたった一年でCrucialブランドまでもが撤退するとは誰もがも予想していなかったのではないか。
もちろん悪いニュースだけではなく、SM2508やPHISON E28といった先進プロセスを採用した低消費電力のGen5 SSDコントローラや、キオクシア/SanDiskの超高速なBiCS8フラッシュといった目覚ましい新製品の登場、なぜかWDがSanDiskを再び分割し、SanDiskブランドが帰ってくるといった珍事すらあった。

来年の展望

残念ながらメモリ製品のさらなる値上がりはしばらく回避できないだろう。大前提として、メモリ価格の上昇と下落は数年スパンで発生しており、程度の違いこそあれどコロナ禍、工場の火災など様々な引き金によってこの現象は繰り返されてきた。メモリメーカーは営利企業であるし、特に2023年のリモートワーク特需終了による暴落で苦しめられて以来、下手に設備増強して在庫を抱えることをメモリメーカー各社恐れているという見方もある。OpenAIをはじめとする各社の求める増強がどこまで続くのか、見通しが立つまではこのメモリ高騰も出口が見えないといえるだろう。(そして2023年のように突如暴落を起こすのが恐ろしい業界である。)
ほかにありうる展望としてはやはりSATA SSDの完全なオワコン化、レガシーデバイス化である。現在、唯一のハイエンド SATA SSDとして君臨している870EVOはSamsungのv6 NAND(128層?)で製造されており、昨今の2xx層NANDと比較してもわかるように旧式である。旧式NANDの生産終了、あるいは部品在庫の枯渇に合わせてハイエンドSATA SSDが完全に市場から姿を消すことになるだろう。ゲームのように読み込み主体の使用法なら、SA510やその他DRAMレスでもそれなりに使えるだろうが、NASなど読み書きが激しい使用法では近いうちに適したSATAドライブの入手が困難になるだろう。
もしオールフラッシュNASを組みたい諸兄は、今のうちにSATAドライブを買っておくか、NVMe構成に考え直すべきかもしれない。


かんしゃあ~