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2020年8月16日日曜日

【レビュー】NVMeはじめました【ADATA SX8200 Pro】

SX8200 Proとは

NVMe SSDをようやくレビューできる環境が整いましたので、今回からNVMe SSDのレビューもはじめます。まぁ厳密には、弊ブログで一回Intel PCを組んだ話の中でESSENCORE KLEVV C700に触れておりますので、NVMe SSDレビュー自体は二回目になります。

で、今回ご紹介するのは、
ADATA XPG SX8200Pro

ADATA製、PCIe3.0x4対応のNVMe SSDです。パッケージのイラストを見てわかるように、ゲーミング仕様?な高級モデルです。読み込み3500MB/s、書き込み3000MB/s(1TB版)とカタログスペック的にはフラッグシップですが、お値段が512GBでだいたい8800円、1TBでもだいたい15000円とお手頃なのが特徴です。まぁ米尼と比べたら競合他社がおま国価格なのはあるかも

開封

では早速開封してみましょう。
中身はこんな感じ。取扱説明書や保証書は入っていません。 
シート状の金属ヒートシンクとSSD本体のみ。

表面。コントローラはSiliconMotion製、フラッグシップ級のSM2262ENを採用。銀色のコントローラがデカい。DRAMはSamsung製で、フラッシュメモリはADATA刻印のものが採用されています。
なお、Twitterや5ちゃんねるではコントローラ、DRAM、NANDメモリが異なる個体が多数報告されており、具体例としては、コントローラがSM2262Gという下位グレードに変更されていたり、フラッシュメモリがUNIC製、ADATA刻印でも中身が異なるなどとされています。
私のものは当たり個体のようですが、必ずしも同じ部品のもの、同じ性能のものが手に入るとは限らないことに十分留意してください。

さて裏面。両面実装のため、薄型のノートPCなどでは干渉で搭載できない場合があります。(シールの下にもNANDフラッシュ、DRAMが実装されています。)

解析

ADATA刻印のメモリの素性を調べます。これはSiliconMotionコントローラなのでSMI NVMe FlashIDで簡単に解析できます。
結果はMicron 64Layer、Badblockは12とごく普通のMicron系フラッシュメモリということが判明しました。あくまでも憶測ですが、ETTメモリなどメーカー刻印がないものか、ダイを安く買い付けて選別してるんでしょう。DRAMも256MBのサムスン製で間違いないようです。2つ載ってたから512MBでしょうか。(それとも合わせて256なの?あれ?)

総評

CrystalDiskMarkでのベンチマーク結果は他サイトさんに死ぬほど上がってるので省略しますが、実際に秒間約3500MB/sに迫るシーケンシャル読み込みが出ます。事実、SX8200 Proに映像データを置いてVEGASで動画編集を行ってみましたが、突っかかりがなくプレビューも非常に快適でした。
一方でこれはSATA SSDからの移行だったので気づきませんでしたが、SX8200ProはSLCキャッシュが切れると書き込み速度が500MB/sまで低下するようです。大容量データをよく扱う方には、キャッシュ外速度が1500MB/sを超えるWDのSN750やSamsung 970EVO Plusなどの真のハイエンドNVMe SSDをおすすめします。
また、SX8200 Proは相当の性能とともに、データ書き込み時の発熱も相当なものです。AINEXの安いヒートシンクで温度が70度台に到達してしまいました。マザーボード付属のM.2ヒートシンクや市販のヒートシンクで、ちょっと高級なものを装着することを強く推奨します。(最近はかなり安くなってます!)


なお、本製品は複数の代理店さんより販売されているようで、Amazonで販売されているものはダダンドール様、その他ツクモなどではアーキサイト様の取り扱いとなっているようです。トラブル時のお問い合わせ先に気を付けましょう。