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2021年2月10日水曜日

ADATA XPG S50 liteを人柱レビュー!

どうも、管理人です。皆様寒い中元気でしておられますでしょうか。ちなみに私は正月太りがステイホームと鍋料理でなかなか抜けておりません。ヤバいです。

さて、今回は、NTT-Xで割引販売されていたADATA製 NVMe SSD、 XPG S50 lite (1TBモデル)を人柱レビューします。

最近ADATA製品ばっか買ってる気がしますが、安いから仕方がない。ということで

パッケージ

めっちゃ光って指紋が付きやすいパッケージです。
中身はSSDだけで取説はなし。非常にシンプルです。

本体

表はアルミのヒートシンクが装着されており、裏面は型番シールが貼られています。
あいにくコントローラやDRAM、NANDフラッシュは直接確認できませんが、海外のレビューを見る限りはADATA刻印のNANDメモリにHynix製DDR4メモリ、SM2267Gコントローラという構成のようです。ただし、これらコンポーネントはロットによって変更される可能性があるので注意。

横から見るとこんな感じ。NANDメモリが裏面にも載る、両面実装仕様です。
コントローラにもっこりしたヒートシンクがついており、それがまたSSD本体のヒートシンクに触れるという一見非効率な設計ですが大丈夫なんでしょうか…?
ヒートシンクは取り外し不可(保証が切れてしまう)なので、ちょっといいマザーを使っている人はわざわざマザボのヒートシンクを取らないとダメ。

ベンチマーク・解析

公称スペックの時点でリード3900MB/s、ライト3200MB/sとGen4にしては微妙すぎる性能ですが、その前にいったんIntel Core i5-9600KFとGIGABYTE Z390 M Gamingマザーで測定したPCIe Gen3での計測結果から出します。実はこの時のマシンがベースなんですが、気が付いたら総取っ換えになってました。これをテセウスの自作PCといいます。


読み込み3460MB/sくらいで書き込みは変わらず3200MB/sちょい。Gen3でも申し分ない性能です。大容量ファイルでもスコアにブレが少なく、デイリーユースに近いQ1での性能も優秀ですね。冬なので参考値ですが、待機時は30度代を示しており負荷をかけると50度くらいまで上がりました。Gen3であれば、ヒートシンクもいい感じに冷やしてくれるようです。Gen3であれば。

お次はAMD Ryzen 3800XとMSI X570 UnifyマザーのPCIe Gen4環境で測定します。
X570 Unifyには既にいい感じのヒートシンクがついてますが、いったんそいつを外してマザーについてきたネジでSSDを固定してやる必要があります。さて結果は




熱ッッッッッチイイイイイ!!!!
確かにGen4接続によって3890MB/sまでシーケンシャル読み込みは改善されましたが、同時にコントローラーが爆熱になってしまいました。ヒートシンクがろくに機能せず、アイドリング時でも50度台を示したと思ったら、負荷をかけると最大で73度まで上がるアッチッチ仕様。4GBテストに至ってはサーマルスロットリングが即座に発生し、読み書き両方とも激遅になってしまいました。
ちなみにADATAのHPからSSDの更新BIOS(82A7T9PA)が落とせるので、そこから更新をかけるとアイドリング温度は40度台に下がります。が、やはり負荷をかけると高温になりやすいです。日常使用において、CrystalDiskMarkのような高い負荷が連続してかかるような使用方法はあまりないかもしれませんが、そのようなユーズを想定している場合、そうでなくてもzip解凍やゲームのインストール、更新時などにオーバーヒートしてしまう懸念はあります。
Ryzen環境では、シーケンシャルはもちろんランダムQ1のスピードが74MB/sと高速で、廉価ながらポテンシャルも良いです。しかし、発熱があまりにも酷いのでここは潔くGen3 SSDとして使いたいところです。

因みにFF14ベンチでも合計ロード時間は10.032秒とそのポテンシャルを遺憾なく発揮できています。ポテンシャル的にはゲームドライブはもちろん、OS用にも快適に使えそうです。

コンポーネント

メモリをチェックしていきます。公式サイトでは3D NANDとだけあり、1TBモデルのTBWは740TBと結構な高耐久ですが果たして。
NANDフラッシュのダイはSMI flash IDでMicron 96Layer(B27B)と判定されました。このコントローラーは1200MT/sの9x層NANDと組み合わせる必要があるため、そこまで質が悪いNANDではないと思われます。(質が悪い石は1200MT/s出せなかったりするので、Spectekだとしても上位製品になるはず。)
ただし、今後入手性や価格に優れた他社製品の登場などから、コンポーネントが無断で変更される可能性もあります。

総括

廉価かつ性能も良い。しかしGen4で使うには熱すぎる。

他所のレビューを見るに、無印のXPG GAMMIX S50(PHISON E16)にはシーケンシャルで劣りますがランダムアクセスでは勝っており、より実用においてはこちらのほうがアドバンテージがあると思われます。しかし、あまりにも発熱が酷いのでGen4 SSDとして使うのはオススメできません。AMD B550マザーのGen3スロットや、Intel環境でGen3SSDとして使う方がよりこのSSDを活用できるのではないでしょうか。